February 10, 2007

世界大戦争 07040

世界大戦争 The Last War

1961(昭和36)年  東宝   松林宗恵 監督  円谷英二 特技監督  藤本真澄田中友幸 制作  團伊玖磨 音楽
星由里子 乙羽信子 白川由美 フランキー堺 宝田明 笠智衆 東野英治郎 山村聰 上原謙 中村伸郎

円谷英二 さんって「つぶらや」なんだケド、本名は円谷栄一「つむらやえいいち」さんとお読みするんですね。

これはねぇ、、、不思議な映画。

昭和36年、戦後16年、ようやく日本が、敗戦の痛手から立ち直ってきた頃、日本人全員が必死で働き、豊かな国、平和な国を作ろうと頑張っていた頃。 もちろん、SF戦争映画なんだケド、高度成長期を迎える日本の、ごく普通の日本人の姿を、ドキュメントのように描いている。 まるで、今現在に、「この時代の日本人はこんな感じだった」ということを描いたような感じがする。

怪獣特撮 etc.インデックス


物語は、東西冷戦を脚色し、登場する国名は実際のものだが、連邦軍VS同盟軍という関係になっていて、最後には第3次世界大戦が起こってしまうというもの。

当時の日本、日本人の様子が、まるで記録しようとしたかのように、良く描かれています。 一生懸命働いて、1戸建てを買う。 株でお金儲けをしようとする。 テレビも強調されているし、ぁ、2階に下宿しているなんていうのが、よくあったのでしょうねぇ。 結婚までは生娘とか、おデートに一張羅の振り袖を着ていくとか、子供を預けて、給料の良いところへ、しばらく働きに出てしまうとか、、、星由里子 と宝田明 がデートしているところ、多分日比谷公園だと思うんだケド、バックで建設中のビルは、日生劇場?

物語の中心となるフランキー堺 一家が、面白いのよねぇ。おかぁさんは乙羽信子 さんなんだケド、子供が3人。長女は星由里子 さん。宝田明 と結婚するんだから、年齢は20前後?かな?? ところが、妹と弟がいて、妹が小学校の低学年。弟はもっと下。 この家族構成から、長女は戦前あるいは戦中に生まれて、その後本土へ引き上げてきたが、生活もままならず、ようやく落ち着いてきて、次女と長男をもうけた、そんな感じなんだろうなぁ。 ぁ、おかぁさんは神経痛で、良く効く飲み薬を飲んでいます。

戦争映画としては、この時すでに、「戦術核」と言うべき小規模な核爆弾が使用されます。そして大陸間弾道ミサイル。これも何基持っているかということを、お互いに偵察し合っている。 そして紛争の最前線は「38度線」。 ま、この映画では、戦争の原因とか、戦術自体は、詳しくは描かれていません。 それよりも、敵対し合う両勢力にあっても、個々の軍人は、人間として、戦争は起こって欲しくないと願っている、このあたりを描こうとしているのでしょう。 そして、地球の歴史に名を残すこともない1人の兵士が押すボタン1つで、人類は滅亡してしまうという恐怖を、訴えています。 日本政府の描き方は、ちょっと美化しすぎかも知れませんが、あくまでも戦争反対。 「憲法第9条」に則って、「戦争の放棄」「戦力の不保持」「交戦権の否認」という信念のもと、最後まで希望を捨てずに、世界各国に訴え続けます。 この信念の支えとして、劇中宝田明 に語らせているのは、日本は唯一の被爆国であるだけではなく、遠く元寇の時、すでに史上初めて(?)火気による攻撃を受け、さらに戦後、第五福竜丸による水爆実験被爆と、史上3度も、その時の最先端技術による大量殺戮兵器の被害に遭っている地球上唯一の国である、という責任感のようなものも描かれています。そして、ただ唖然として最後を迎える日本、、、

最後は、とんでもない結末に終わるのですが、上空で核爆発が起き、無惨に崩壊する各国首都のシーンは完成度が高く、その後、東宝特撮映画やTV番組に流用されたようです。 これ以外にも、潜水艦からのポラリス(?)発射のシーンは、実写?と思えるような出来。 そして最後、富士山のバックでおこる核爆発は、圧倒的な迫力です。

1つ、音楽がねぇ、、、
最初、音楽だけ鳴っていて、しばらく画面が真っ暗なんです。 その時点で、音楽は有名な方で、相当力が入ってるんだろうなぁ、ということは、容易に想像出来たのですが、なんかちょっと、力入りすぎのような気が、、、映像よりも音楽が勝てしまっているシーンが、かなりありました。


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この記事へのコメント

猫姫さん;
世界大戦争?昭和36年の作品ならまだ生まれるまえですね!?
星由里子ですか?「澄ちゃ^−−−ぁん!」て、青大将に呼ばれるイメージしかないけど
最近はどうしても乙輪信子(漢字正解?)とかぶってしょうがないんです
でも、明日世界が滅びてもいい気持ちだなぁ!最近の私は(^_^;)
Posted by エイパパ at February 10, 2007 14:55
エイパパ さま、
そうなんですyo、すみちゃ〜ん!!
で、この映画では、宝田明と婚前の1夜を過ごします、、、
なんか最近、つらいことが多いの??
Posted by 猫姫少佐現品限り at February 10, 2007 16:21
姫はケッコウ古い映画もチェックしていますね!なんか宝田明って、良い男過ぎて好きくない!!こんど「なまはげ」主人公の映画探して?ってあるわけ無いよな!!失礼しました。
そうそう、バトンアップしてま〜〜〜〜す!
Posted by ★なまはげ at February 10, 2007 19:32
毎度です!
この映画は観てませんが、昭和36年は私の生まれた年で、同じ年にはあの『モスラ』も公開されてます。(てなわけで私は干支を『モスラ歳』としてますけど。)
で、そっちの主演もフランキー堺なんですよ。大忙しだったんですねえ。
ゴジラが数本作られた後に、はじめて平和をモチーフにした怪獣。といっても双子の小美人(ザ・ピーナッツ)を奪われて彼女らを探しながら大都市をあちこち破壊しまくるけど、基本的には専守防衛。
専守防衛といえば自衛隊ですが、とにかく安保闘争はじまったばっかしですから、映画も反戦ムードばりばりだったんでしょうか。
Posted by よろづ屋TOM at February 10, 2007 23:32
★なまはげ さま、
なまはげが出てくる映画って、あるの?かな??
あたしはこういう、古い特撮、大好きです!
Posted by 猫姫少佐現品限り at February 11, 2007 03:18
よろづ屋TOM さま、
モスラ歳?!
おっちゃん、すっご〜い!
この映画では、1カ所だけ、同盟国として参戦しないといけないのかな?と言うところがありましたが、参戦しません。
でも、反戦映画とは思わなかった、、なんでかなぁ?
モスラって、東京タワーで繭作るのはわかりますが、
国会議事堂は、、、納得出来ません。
Posted by 猫姫少佐現品限り at February 11, 2007 03:28
 終戦から16年しか経ってませんから、子供以外は、全員戦争経験者って時代で、みんな本気で戦争だけは嫌だったんでしょうね。
 この映画、ちょっと悲しすぎで、かなり辛いものがあります。
 ところで、笠智衆さんって、こんな昔の映画から、おじいさんの役やってるんですね。どう考えてもまだ40代いくかいかないくらいの歳だと思うんですが・・・。
Posted by ろっく at February 11, 2007 11:12
ろっく さま、
ですねぇ。宝田明、星由里子でさえ、戦争経験者。
この映画の結末は、、びっくりでした。
笠智衆さん、この時すでに55才??
当時なら、立派なおじぃちゃんですね。
最初から最後まで、おじいちゃん役のような気がしますね、、、
Posted by 猫姫少佐現品限り at February 11, 2007 13:31
国会議事堂は日本版キングコングが星由里子をひっつかまえて昇りましたねえ。エンパイアステートビルに比べるとえらく低いですが、あのてっぺんのトンガリ具合が画面的に似てたから?
へし折れた東京タワーといえば、姫少佐は平成ガメラってご覧になってましたっけ?

笠智衆さん、大好きでした。私の世代ではほんとに自分の祖父と似た年代で。最初から老け役といえば樹木きりんさんがそうですよね。
Posted by よろづ屋TOM at February 11, 2007 16:00
よろづ屋TOM さま、
対ゴジラじゃなくってキングコング主演??
ガメラは、何回も見ていますyo。
昭和も、全部1回は見ていると思います。
昭和はギャオスを乗せて回転しましたよね。
あれってなにタワー?
老け顔、花田少年で話題が出ましたが、
今は、もたいまさこさん。
そうそう!鉄人実写版では、ブラックオックス?が東京タワーをねじ曲げました!
このCGは、すごかった。
Posted by 猫姫少佐現品限り at February 11, 2007 21:13
この映画は救いのない映画だった記憶がありますねぇ。
SF映画、特撮映画には違いないんですが、他の東宝作品とは同列に語れないというか。
冷戦時代の産物ではありますが、こういうメッセージ性の強い映画は、今日でも必要かも知れませんね。

P.S.
和製コングが国会議事堂へ登った際に掴んでいたのは浜美枝では?
Posted by エクスカリバー at February 12, 2007 20:40
エクスカリバー さま、
これは、監督の一連の戦争映画と同列ですね。
憲法第9条を、かたくなに守り続けて滅亡する。
他にもこういう第9条をテーマにした映画って、あるのかしら?
キングコングって、もしかして「逆襲」??
どちらにしても、浜美枝のようですね。
Posted by 猫姫少佐現品限り at February 12, 2007 21:56
いや、『〜逆襲』にも浜美枝出てますけど、この時にコングに掴まれるのはリンダ・ミラーという外人さんです。
Posted by エクスカリバー at February 12, 2007 22:31
エクスカリバー さま、
あはは、、、VSゴジラなら、去年見たのに、、、
忘れています、、、
Posted by 猫姫少佐現品限り at February 13, 2007 02:23
たまに。
日本が憲法9条を命懸けで守るっていう
カッコ良い国であって欲しいなーと
思います。

実際には「現実を見ようよ」ってことで
アレコレ妥協して、結局、原理原則が
あいまいになってしまっているんですが。
Posted by 水色 at February 14, 2007 00:18
水色 さま、
この映画ね、まさに命がけで守っています。
で、最後は、、、なかなか良いですyo。
これが現実?かな??
Posted by 猫姫少佐現品限り at February 14, 2007 22:55
こんばんは♪

ボクは核ミサイルやら原爆ものにを扱った
作品にトラウマがあるんで、ラストは兎に
も角にも怖いの一言です…><

Posted by 風情♪ at July 28, 2007 23:41
風情♪ さま、
いらっしゃいませ、ありがとうございます!
なんですか?そのトラウマって??
これ、東宝特撮の中では異色の、
ぞっとする映画ですよねぇ。
Posted by 猫姫少佐現品限り at July 29, 2007 19:19
こんにちは♪

小学3年くらいだったかな、夏休みの宿題で
近くの区民館で上映された「はだしのゲン」を
観て感想を書けってぇのがあったんですがね、
この「はだしのゲン」で原爆が投下されて焼か
れて死んでいく人たちの映像がものすごく怖か
ったんですよね。ホントに怖くて2〜3日ほど
まともに寝れなかったですもん。
しかもこれを機に一時サイレン恐怖症に陥り
ましたからな。ほら、空襲警報と似てるでしょ。

本作と関係ない話題になっちゃいますが「はだし
のゲン」は低学年の子に見せてはいけない作品
ですよ。せめて5年生くらいなってからの方が
イイですな。子供に意図的に恐怖を植えつける
日教組の陰謀でしょうか…。((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
Posted by 風情♪ at July 30, 2007 13:00
風情♪ さま、
はだしのゲン、ありましたねぇ、、、
今でも見せているのかしら?
中国なんかだと、その恐怖心を、
怒りにかえるんでしょうね。
Posted by 猫姫少佐現品限り at July 31, 2007 03:06